学習障害について学べる本7選

こんにちは、きょんです!

発達障害についての情報は今やウェブでも本屋でも多く手に入りますが、自閉スペクトラム症ASD)や注意欠如/多動症ADHD)に関するものが多く、それと比べて学習障害(LD)に関する情報は少ない印象があります。

学習障害(LD)は知的に遅れはなく学習の機会も不足していないのに、字の読み書きや算数について著しく同年齢の子たちよりも支障が生じる障害です。有病率はおおよそ学齢期の子の5~10%、男女比は2:1~3:1と言われています。

対人面も生活面も問題ないのに、字を読むことにとても時間がかかってしまうことがあります。誰かがそばについて書かれている字を読んであげれば適切に理解ができたりもします。しかし1日中、支援員についてもらうことが難しいがために、授業についていけなくなり二次的に自己評価が下がったり、できない体験を減らそうとして教室から出てしまう子もいます。

読み書きが本格化する小学校入学後に発覚することが多いのですが、ASDADHDと同じように、できるだけ早めに手立てを打つことで改善することがあります(トレーニングだけではなく環境調整も必要と感じていますが、トレーニングにより文字の読む速度や正確性などは少しずつ改善していった子たちもいます)。医療機関は私も不勉強であまり多く知らないのですが、都内であれば国立成育医療研究センターに専門外来があります(紹介状が必要のようですが)。かなり混みあっていると聞きますが、素晴らしいのは、ディスレクシア外来とLD外来と、専門外来が2つもあることです。

www.ncchd.go.jp

 

まずは学習障害について親御さんや支援者が知って早めに専門機関につながることも大切です。ということで、今回は私が読んでみて来談者や友人の心理職、関連職種の方々におすすめした本を7冊ご紹介します。(著者名は敬称略)

   

1、うちの子は字が書けない 発達性読み書き障害の息子がいます(千葉リョウコら)

当事者や保護者にはもちろん、専門家にもおすすめです。発達性読み書き障害にどんな苦労が伴うのか、漫画形式なので読みやすく、またとても伝わってきます。目次はこちら。目次ではないのですが、出版社のポプラ社さんが紹介ページを作っておられました。こちらです。

 

 

2、読み書き障害のある子どもへのサポートQ&A (河野 俊寛

公認心理師の方のみならず教職員の方などにもおすすめ。読み書き障害の基礎や、読み書き障害の評価法、具体的サポートについてQ&A方式で書かれており、手元にあればいつでも確認しやすいです。目次は出版社よりも版元ドットコムさんの方が詳しかったのでこちら

 

3、ディスレクシア入門---「読み書きのLD」の子どもたちを支援する(加藤醇子ら)

ディスレクシアのメカニズム、評価、事例、漢字指導や英語学習の難しさなどについて詳しく書かれています。実は紙書籍はA5判で持ち運びやすいのもうれしいところです。目次はこちら

 

4、LDの子の読み書き支援がわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)(小池敏英)

これは支援者なら相談室に置いておいて、保護者に見せて説明するときに助かる1冊かなと思います。LDについて勉強し始めた頃に私もお世話になりました。目次はこちら

 

5、子どもの学びと向き合う 医療スタッフのためのLD診療・支援入門(玉井宏ら)

LDの診療・評価についてかなり詳しく書かれているのではないでしょうか。大阪医科大学LDセンターでの取り組み14事例は検査の所見を書く時にも助かっています。

目次はこちら

 

6、通常学級で役立つ 算数障害の理解と指導法―みんなをつまずかせない! すぐに使える! アイディア48 (熊谷恵子)

算数障害を学びたい時にまず手に取るべき本だと思います。診断の有無にかかわらず算数でやけにつまずいている子にも役立つ理解が書かれています。

目次はこちら。出版社のページで見つけられなかったので紀伊国屋書店さんのページ

 

7,学習障害のある子どもを支援する(宮本信也ら)


学習障害について包括的に解説されているのですが、個人的には読字の発達、算数障害や英語学習についての章が勉強になります。

目次はこちら

レーニングを受けることで少しずつ読み速度が速くなっていく子たちをみていると、専門的な評価と支援につながることの重要性を日々感じています。

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

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