特別支援教室(通級指導教室)を考えているなら、発達検査は早く申し込んだ方がいい
こんにちは、きょんです!
今日で3月、そして今年度もおしまいです。
明日からは新年度。
入学や進級されて新しい環境で生活していくお子さんたちも多いと思います。
そんな中、早めに動いた方がいいことをお伝えしていきます。
それは「特別支援教室の利用申請のための発達検査の申込み」です。
ニッチな話題かもしれませんが、当事者の保護者にとっては大切なことだと思いますのでご紹介します。
私は仕事で「特別支援教室を勧められたので申請のために発達検査を受けたい」というご相談をよく受けます。
ところが、発達検査は結果をお返しするまで時間がかかるので、特別支援教室の利用申請までに間に合わないことがあるのです。
医療機関、相談機関によるので一概には言えませんがマンパワーの問題でどうしようもないところもあります。
ですがその結果、お子さんが不利益を被ってしまうことがあります。
具体的には支援を受けられるのが1学期分程度遅れます。
なぜそのようなことが起こるのか?
理由は、1発達検査には時間がかかる、2特別支援教室の申請期間は限られている、からです。
1つずつ順に説明していきます。
1,発達検査には時間がかかる
発達検査は病院でのレントゲン検査や血液検査のように、当日とか1週間程度で仕上がってくるものではありません。
通常、発達検査は医療機関(小児科や児童精神科とか)や行政機関(就学支援とか就学相談の課、教育センターとか)、民間機関(私設心理相談機関とか)などで受けることが多いです。
どこで受けるかによりますが、相談の流れとしては、最短で初診(初回相談)→(行動観察→)検査→結果返却だと思いますが、私の観測範囲では、検査を取ってから1ヶ月前後はかかるところが多いようです。もっとかかるところも複数知っています。
これは初診(初回相談)からではありません。初診(初回相談)からは2カ月程度かかるところも珍しくありません。もっと言えば、初診(初回相談)までに数か月かかるところもあります(医療機関なら地域に寄るでしょうが、3カ月や半年待ちはざらでしょう)ので、その場合はもっともっと時間がかかります。
実際には、初めの申込時点でどの程度の時間がかかるかを確認することが大切です。
個人的には概ね2カ月は見た方がいいと思います。
そして、この所要時間のこと以外にももう1つ考えなければならないことがあります。
それは「申請期間(申請の〆切がいつか)」です。
2,特別支援教室の申請期間は限られている
これが厄介です。
特別支援教室を利用したいと思ったとしてもすぐ始められるわけではありません。
利用までの一般的な流れとしては、私の知る範囲では、
担任と相談→校内委員会→教育委員会へ申請→審査→結果通知→指定時期から開始
ということが多いです。
で、この申請時期ですが、年に3~4回です。概ね1学期に1回だけ。
私の働く自治体は6月、10月、1月です。
申請期間が予めわかっているなら大丈夫じゃない?と思うかもしれませんが、
学校からいつ検査を勧められるかはわかりません。
過去には、〆切1~2週間前に言われたケースもありました。
この申請期間内に申請して最終的に通室許可が下りれば、通室開始が翌学期からとなります。例えば、6月に申請をして通室許可が下りれば、2学期から利用できるということです。
しかし!
逆を言えば、申請時期を一度逃すと、翌学期にしか申請できず、利用できたとしても翌々学期となるのです。
例えば、1学期の申請時期を逃して2学期に申請すると、通室開室は3学期から・・・ってもう1年終わるじゃん!となります。
1学期から学校も保護者も必要性を感じているのに利用できるのは3学期から・・・という事態になりかねないのです。
ですから検討したい保護者の方がは時期を逃さないようによくよく気をつけましょう。
3,結局どうすればいいのか?
では結局どうすればいいのか?
私が思いつくのは「特別支援教室の利用について学校と合意できたら、すぐさま発達検査を申し込む」ことぐらいです。
それでも、合意の時期によっては間に合うか分かりません。
例えば「来週末が申請締め切りなのでそれまでに発達検査の結果をもらってきてください」みたいなことも起こりえます。
「そんなことされたらどうやっても間に合わないでしょ!」とお怒りの声、ごもっともです。
学校の先生も発達検査は時間がかかることをご存知ない方が多いのです。
もし保護者の方で特別支援教室の利用申請とは別にして、
「わが子はどうも凸凹があるかもしれず、生活のしんどさがそれ由来かもしれない」と感じるようであれば、
できれば学校との話し合いを待たずして発達検査を受けることを検討していただければと思います。
では申請〆切に間に合わなさそうならば、諦めるしかないのか?
ダメもとでできる方法が1つだけあります。過去に実際にうまくいったやり方です。
それは「ゴネる」ことです💦
具体的には、「そもそも間に合わないタイムスケジュールで通室を勧めてきた学校側の瑕疵もありますよね?学校側の瑕疵によって子どもが受けられるはずだった支援が受けられないのですか?」という態度を担任や管理職ににじませながら、発達検査には申し込んだ状態で、学校から教育委員会に連絡してもらってください。
学校としても、「保護者も希望しているが検査が間に合わない」と事情を教育委員会に伝えてくれると、教育委員会が内部の検討会までに間に合えばOKと言ってくれたり、教育委員会が特例で検査を取ってくれる相談機関に連絡をして数値だけ聞き取ってくれたということもあります。レアケースですが・・・
その他にも、もう少しマイルドなケースとしては、検査を特別支援教室の通室を検討する課(就学支援課とか就学相談課とか名前は色々なのでご確認を)に急ぎの検査として教育委員会がお願いしてくれることも自治体によってはあるようです。
また、教育委員会としては、検査で知的な遅れがないかどうかだけを確認したくて発達検査の提出を求めている場合もあるようです(知的な遅れがあると特別支援教室は原則的に利用できません)。その場合なら、詳しい所見を待たずとも数値だけ教えてくれたらよいということもあるようです。
とまあ、「ゴネる」と言いましたが、要は何とかならないか事情を学校側から教育委員会側に働きかけてもらうということですね。
かなり裏技を言ってしまいましたが、もちろん自治体によってそのような柔軟な(?)対応をしてくれるとは限りません。特に利用希望者が多い所であればなおさらです。
ですので、原則的には、発達検査は申し込みから最短でも2カ月程度はかかることを念頭に置きながら早く動き、申込時には必ず電話で確認をしてくださいね。
お子さんの支援が必要な時期に受けられますよう願っています。
最後までお読みいただきありがとうございました!